先日の参議院選挙で得票を伸ばした参政党。沖縄戦について独自の歴史認識を展開した神谷代表の発言が物議を醸した一方で、県内でも躍進したその背景を考えます。

▼参政党 神谷宗幣 代表
「我々は我々の世代でできる国守りをやらないといけないってことです」
先日の参院選で沖縄でも大きく得票を伸ばした参政党。沖縄選挙区では公認候補が12万票あまりを獲得し、同時に行われた那覇市議選では参政党の公認候補が歴代最多の票数でトップ当選を果たしました。

▼関西学院大学 久保慶明 教授(政治学専門)
「今回の参院選における参政党の躍進は、既存政党への不満であるとか、あとは特定の有権者層が抱える課題意識に巧みに応えた結果だと考えています」
減税や外国人政策などを訴え、保守層や無党派層からの支持を伸ばした参政党。

▼参政党支持者
「僕正直申し訳ない話、政治に興味がなかったんですけど、神谷さんがきっかけで、ちゃんと日本国民として考えていかないといけないって自覚をいただけて、今回から政治に積極的に参加させていただければと思いまいりました」
県内で実施した出口調査の結果、だれに投票したかを年代別で見ると、参政党の和田さんに投票したと答えた人の割合は、10代~30代ではおよそ4割をしめ、当選した高良さんや自民党の奥間さんを抜いて、トップとなりました。

若い世代の心をつかんだと考えられるSNS戦略。キャッチコピーの「日本人ファースト」など、短い言葉でわかりやすいメッセージを多用しました。
▼関西学院大学 久保慶明 教授(政治学専門)
「SNSで何かを伝えるときには、やっぱり短い時間でわかりやすいメッセージを、かつ直感的に理解できる、そこがすごく大事だと思うんですよね。その点ですごく響きやすい争点っていうのを選んで発信していったんだろう、というふうに思いますね」
しかし参政党の神谷代表の発言は物議を醸すことも…。
▼参政党 神谷宗幣 代表
「沖縄の人たちが戦ったのは米軍、日本軍の人たちが、日本人が沖縄の人たちを殺したわけじゃない、にもかかわらず、なんか日本軍にやられましたみたいな記述があるから、それはおかしいでしょうって話ですよ」

▼抗議する人
「この発言をニュースで見たときに泣きました」「沖縄の尊厳を踏みつけるような発言、これね、耐えられないです」「悔しくて苦しくて怒りでいっぱいです」
沖縄戦について根拠を示さず、独自の歴史認識を展開する発言は大きな怒りを生みました。

▼抗議する人
「沖縄の戦争の話を軽んじられているような発言が結構見られたので、許せないなあと思っています」
今月愛媛県ではこんな発言が…。
▼参政党 神谷宗幣 代表
「ジェンダーフリーとかいらないんですよね。男は男らしく、女は女らしくでいいじゃないですか」
外国人政策や性的少数者に関する主張に対しても、差別や偏見を助長するとして県内でも抗議デモが起こりました。
▼抗議する人
「弱者排除につながるような言動がすごく気になります」