「眠りは大切」だと知ってはいても、「睡眠」について深く学ぶ機会は少ないのが現状です。そんな中、広島市の高校で、「睡眠」に関する授業があり、生徒たちが、眠ることの大切さやその効果を学びました。

「睡眠」について学んだのは、広島市立基町高校の生徒たちです。事前に希望を募ったところ、1年から3年までの約80人が集まり、教室は満員でした。講師は上級睡眠健康指導士の保田厚子さん。エアコンなどで体温を下げて、眠り始めの90分間に深い眠りに入ることが大切などと説明しました。
上級睡眠健康指導士・保田厚子さん
「成長ホルモンは深い眠りに入ったときに出る。浅い眠りじゃ出ん。じゃけ、どかんと睡眠に入らんといけん」

保田さんによりますと、大切なのは「眠る時間をしっかり確保する」こと。学んだ内容は、睡眠をとることで記憶に定着するそうです。保田さんは、▽夜更かしや徹夜ではなく、逆に睡眠時間を延ばすことで学力が上がった事例を報告。▽しっかり眠るほうが、部活の競技や習い事の技能が定着すると説明すると、生徒からは驚きの声が上がりました。
1年男子
「サッカーもやってるんで、技術が定着する睡眠時間とかも知れてすごくためになりました」
1年女子
「夜寝るのを15分でも30分でも早くして、少しでも睡眠時間を長くできるようにしたいと思います」
睡眠健康指導士・保田厚子さん
「睡眠を中心にして生活してくださったら、いろんなことが叶う、今までできなかったことが叶っていく。(睡眠は)そういう本当にすごい力を持っているなと私も思っています」
保田さんの授業は来年3月まであと4回、続きます。

広島市立基町高校 緒方千賀子養護教諭
「眠れなかったっていう生徒もいたり、朝起きれない生徒がいるということは、ずっと課題として思っていました。やっぱり睡眠のことは学校で教えていって、生徒がもっとスキルを学べばいいなと思ったので」
世界的にみても短い日本人の睡眠時間。生徒たちは改めて、「睡眠の力」を実感したようです。