鳴子ダムの25日午前9時現在の貯水率は13.7%で例年の80%台を大きく下回っています。

7月に入っての総雨量は過去30年間で最も少なく、早ければ29日にも貯水率はゼロとなります。

管理所によりますと、ゼロになってもダムの中には水があり、本来使用することはありませんが、下流の水田に水が供給できなくなる事態を避けるため、使用手続きを進めることになりました。

ただ、水温が低く、濁っている可能性があるということです。

鳴子ダム管理所 小嶋光博所長
「ダムの規則上、砂がたまってしまう水位より下は水を使うことができない。今回は超法規的にその水を使うことで調整中」

鳴子ダムから流れる江合川以外の流域でも渇水によるイネの生育への影響が懸念されています。

登米市南方町の阿部善文さんの田んぼでは、雨不足のため土が乾きひび割れた状態となっています。

コメ農家 阿部善文さん
「ここまで乾燥するということは経験したことはない。出穂の時に十分な水がないと花粉の受粉に影響してくる。受粉の障害が起きて実りが悪くなる」

イネは、穂が出る時期を迎えていて、これから水を最も必要とすることから渇水の影響が心配されています。