岩手県花巻市の北上川西岸で宮沢賢治が「イギリス海岸」と名づけて親しんだ泥岩のごつごつした地形が顔をのぞかせ、訪れる人の目を楽しませています。

花巻市上小舟渡にあるこの「イギリス海岸」は、イギリスのドーバー海峡の白亜の海岸を連想させるということで、宮沢賢治が「青白い凝灰質の泥岩が、川に沿ってずゐぶん広く露出し」と紹介し、イギリス海岸と名づけました。

かつては渇水時などによく出現していましたが、上流のダムなどにより水量調節が行われ、今回のように自然に顔を出すことはかなり少なくなっています。

この日も、北上河原の遊歩道を散歩している地元の人などが、しばし足を止めて珍しいイギリス海岸の眺めに見入っていました。

県内は今後も1週間程度は雨の少ない良い天気に恵まれそうで、しばらくはこの眺めを楽しむことができそうです。