23日から始まった全国高校総体(インターハイ)。
9年ぶりに出場するのが福岡中央高校ソフトボール部です。
固い絆で結ばれたバッテリーを中心に、この夏、64年ぶりの頂点を目指します。

「黙想!インターハイにベストな状態で挑めるような練習にしていきましょう、礼!」

チームの意思統一から練習が始まる福岡中央高校ソフトボール部。
福岡市中央区にある公立の進学校ですが、ソフトボール部は1961年に日本一の経験もある古豪です。
その伝統校にいま新風が吹いています。

6月に行われた県予選で優勝。
9年ぶり13回目のインターハイ出場を決めました。

西田圭助 監督
「百花繚乱と言いますけどいろんな個性があるチームでそれが春になって調和して一つの大きな力になってきた」
大舞台に挑むチームの練習は基本中の基本=体作りに重点を置いています。

棒を持って体幹を意識しながら下半身を強化。

さらには筋力アップのトレーニングなどを30分以上こなした後、ようやくボールを使った練習にうつります。

部員
「めっちゃきついです。インターハイで勝てるように毎日みんなで頑張ってます」

決して広いとは言えない公立高校のグラウンドを野球部やハンドボール部と分け合って練習してきました。

バッティング練習も外野ではなくネットに向かって打つことが多くなりがちです。

様々な制約のなかで選手それぞれが自分にできることをやり続けてインターハイへの切符を掴み取りました。
インターハイでの躍進を目指すチームの売りは「堅守」
その中心が、バッテリーの2人です。

エースの津志田佳波(つしだ・かなみ)選手はダイナミックなフォームから繰り出す速球が武器です。
県予選では全4試合に先発し、失点はわずかに2点。
インターハイ出場の立役者となりました。

この日はプロ野球選手も使う回転数などを計測できる機器で投球を分析。

計測された球速はおよそ100キロ、ソフトボールはホームまでの距離が短いため、野球の体感速度に換算すると150キロを超えるほどのスピードです。
そして回転数1349は大学生レベルを上回るような数値です。

津志田佳波 投手
「嬉しいです」

その津志田選手をリードするのが北村ほのか選手。
チームのキャプテンを務め、打線では4番を担う、まさに大黒柱です。

北村ほのか 選手
「試合でも自分がバッティングでも引っぱっていかないといけないし練習でも自分がキャプテンとして引っぱっていかないといけないので大変だけどやりがいがすごくある」

西田圭助 監督
「絶妙なバッテリーの配球というか2人のコンビネーションは私も過去長いことやっていますけどこれほどいいバッテリーはあまり見たことがない」
監督も大絶賛の2人にお互いのすごいところを聞いてみると・・・

北村ほのか 選手
「どこに投げても打たれる気がしないので自分がここに投げて欲しいと思ったらそこに投げてきてくれるから頼りになるし信頼してます」
津志田佳波 投手
「嬉しいです。配球を試合前から決めているんですけど試合前に決めているから自分が首を振ったりする事が試合中になくて投げることにすべて集中できるので投げやすい環境を作ってくれてありがたいです」
北村ほのか 選手
「え~照れます。(部活外でも)佳波のクラスに遊びに行ってちょっかいかけたりとか放課後に一緒に天神行ったりとかしてます」
見ているこちらまで恥ずかしくなるようなデレデレぶりです。

福岡中央高校ソフトボール部。
この夏、64年ぶりの日本一を狙います。

北村ほのか 選手
「最初はチームとして全然ダメで辛かったんですけどそれを乗り越えて全国に行けるのでいままでの練習の成果を全部発揮して優勝目指して頑張りたいと思います」

津志田佳波 投手
「この高校生活毎日きついくらい練習してきたことを全部出し切って自分がやってきて良かったなって思える試合をしてきたいと思います」