きょうも各地で猛暑日に。連日続く危険な暑さから身を守るための新たなサービスや取り組みを取材しました。
北海道で38℃超 記録的な暑さの理由は? 台風7号発生

河津真人 気象予報士:
今日も全国的に気温が高くなりましたが、福島県と京都府で38.7℃、そして北海道の美幌では38.2℃まで上がりました。40℃には至りませんでしたが、北海道で38℃というのは記録的な暑さです。50年ぐらい観測している中でも記録的な高温となりました。
井上貴博キャスター:
北海道でこれだけ気温が上がるのは、なぜなのかを見ていきます。
河津真人 気象予報士:
暑さの原因の1つとして台風が挙げられると思います。
23日朝、台風7号が発生しました。この台風7号については、24日にも沖縄に接近し、強風・高波に注意が必要となります。

台風が発生した場所にポイントがあります。
今年これまでに発生した台風の位置は、フィリピンや小笠原諸島のあたりです。例年に比べると、台風が発生する位置が北側に寄ってきています。台風が発生しているところでは、上昇気流が起きています。その上昇気流には、周りの太平洋高気圧の勢力をさらに強める効果があります。
また、太平洋高気圧自体も例年より少し北に張り出していて、北海道までもすっぽり覆っているような状況なので、北海道でも記録的な高温になっていると言えそうです。
それともう1つは“風炎(フェーン)”現象です。
これは、当て字で明治から大正の気象学者が、ドイツ語の「フェーン」を“風炎”としました。正に漢字通りの現象が起こります。

23日の天気図をみてみると、本州は高気圧にすっぽりと覆われています。高気圧周辺では時計回りに風が吹いているので、南からの暖かい空気が大回りして北海道にたどり着きます。北海道の中央には高い山があるのですが、その山を吹き降りた北海道の東側で、気温が高くなり、フェーン現象も相まって記録的に気温が高くなったということです。
井上キャスター:
平年は太平洋高気圧がもう少し南にあるので、フェーン現象が起きるのは北陸ぐらいということですか?
河津予報士:
本来は本州ですが、今回は北海道で、その現象が強く起こったということです。
出水キャスター:
これは、今年だけの傾向ですか?それとも、海水温が高くなっているから、これからはこういう傾向が多くなるのでしょうか。
河津予報士:
海水温が高いということが、台風が発生しやすい状況を生み出しているので、これから先は北でも暑いというのは続くかもしれないです。