給与で負けても勝機あり?インドの若者が日本を選ぶ意外な動機
野村:
給与面で太刀打ちできないとなると、日本企業がインドの優秀な人材を獲得するのはかなり難しそうですね。
浜田:
そこは大きな課題です。しかしその一方で、インドの学生の中に、日本で働きたいと希望する人もいます。その一番の動機が何か、わかりますか?
野村:
なんでしょう……安全性とかでしょうか?
浜田:
アニメです。
野村:
やはりソフトパワーですか!
浜田:
そうなんです。漫画とアニメの力は本当にすごいと感じました。日本のカルチャーが好きで、「給料が多少安くても日本で働きたい」と考えてくれる若者がいるのです。日本企業側も「給与はアメリカより低いけれど、生活費も安い」という点をアピールしているようです。給与で勝てない分、こうした日本の独自性が、彼らが日本企業を選ぶ一つのきっかけになっています。
野村:
なるほど。それは大きなヒントですね。給与以外の魅力をどう伝えていくかが鍵になるわけですね。