トカラ列島近海で頻発する地震を受けて島外に避難していた67人のうち、悪石島の島民16人が島に戻りました。久しぶりの我が家にホッとした様子の島民に、17日、電話でお話を聞きました。

(松下由貴さん)「やっぱり落ち着く。我が家が」

鹿児島県の十島村では先月21日以降、震度1以上の地震が2100回を超えています。鹿児島市などに避難していた67人のうち、悪石島の16人がきのう16日夜、フェリーに乗り、17日朝、島に到着しました。

子ども3人と家に戻った松下由貴さんは、消防団長として島に残っていた夫・雄史さんと久々に再会しました。

(松下由貴さん)「子どもたちが『パパー』って船をかけ降りていく姿が胸に来た。(Q雄史さんの様子は?)すごくニコニコだった」

村は島民が帰るタイミングとして「震度4以上の地震が5日間以上無かった場合」としていましたが、松下さんはそれより前に帰ることを決めました。

(松下由貴さん)「子どもたちも帰りたがってるということを思っての判断。少ない人数で島をずっと守ってくれてたので、戻って何か役に立てることはないかと。震度4が続いてる状態であれば、あの程度であれば生活できる」

一緒に避難していた小学6年生の娘・蒼空さんも、久しぶりに家族が揃ってうれしいと話します。

(娘・蒼空さん)「鹿児島ではおばあちゃんの家にいたが、家の方がお父さんにも会えて安心。(Q久しぶりの学校は?)すごく楽しみ」

島には悪石島学園の教員2人も戻り、17日午後から授業が再開されました。避難先にいる児童・生徒も含め、あす18日、対面とオンラインで終業式が行われる予定です。

(娘・蒼空さん)「防災バッグやヘルメットも近くに置いておきたい」

(松下由貴さん)「(島民)みんなで力を合わせて島を守っていけたらと思う」