「何が自分の犯罪か分からない」実刑判決の男性が証言
中国でスパイ罪に問われた経験のある鈴木英司さん。
2016年に拘束された当時の恐怖をこう振り返ります。

スパイ罪で実刑判決 鈴木英司氏
「何が自分の犯罪か分からない。取調官はなぜ私を拘束したかなんて言わない。僕にはしなかったが、(拘束された)中国人はあとで聞くと殴られたり蹴られたり。それは怖かった」
その後、逮捕され、懲役6年の判決を受けました。
当時の法廷の様子について…
スパイ罪で実刑判決 鈴木英司氏
「すべてが秘密・非公開というところに怖さがある。傍聴席があるのにもかかわらず誰もいないのが不気味」
判決を受け、刑務所に連れて行かれた際には…

スパイ罪で実刑判決 鈴木英司氏
「朝に『支度をしろ』と言われて、アイマスクをつけられて、車いすに乗って(体を)全部縛られて、ガラガラと押していく」
ーーどこに行くとかは言われない?
スパイ罪で実刑判決 鈴木英司氏
「一切言いません」
出所時には、体重が30キロも減ってたという鈴木さん。
これまで日本人に対し、懲役10年を超える判決が出されている中、今回の3年6か月という判決については…

【過去の日本人の懲役歴】
懲役5年
懲役12年
懲役12年
懲役6年
懲役6年
懲役15年
懲役5年6か月
懲役5年6か月
懲役3年
懲役12年
懲役12年
懲役3年6か月(アステラス製薬の男性社員)

スパイ罪で実刑判決 鈴木英司氏
「私も6年でした。従って3年(6か月)というのはなかなかない。判決については政治的裁量、国家の意思が当然動く。そういった意味での3年6か月であろうと」
16日の判決を受け、金杉大使は午後、男性と領事面会を行いました。
10日以内であれば上訴できますが、男性は「弁護士と相談する」と述べるにとどまったということです。
日本の外務省は、中国側に男性の早期釈放を求めています。