中国で拘束され、「スパイ罪」で起訴された大手製薬会社の日本人社員に3年6か月の実刑判決が言い渡されました。かつて、同じように中国で拘束された男性は、裁判について「全てが秘密で非公開という所に怖さがある」とその恐怖を語りました。

スパイ罪でアステラス男性社員に“懲役3年6か月”の実刑判決

警察車両が並ぶ中国‧北京市内の裁判所前。

2023年、北京から帰国する直前に身柄を拘束され、2024年8月、スパイ罪で起訴されたアステラス製薬の60代の日本人男性社員。

中国の裁判所は7月16日、男性が「スパイ活動を行った」と認定し、懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

傍聴した金杉大使は判決理由について…

在中国日本大使館 金杉憲治 大使
「一定程度の説明はあったが、我々が考えて透明だというようなレベルではなかった」

中国で2014年に「反スパイ法」が施行されて以来、拘束された日本人は17人に上っています。

そのうち実刑判決を受けたのは男性で12人目。今も4人が刑務所に収監されています。

ただ、裁判は全て非公開で行われていて、何が“スパイ行為”に問われたのか、ほとんど明らかにされていません。