7月8日、那覇市のマンション9階から4歳の男の子が転落した事故は、男の子が柵をよじ登り、誤って転落したとみられることが分かりました。

捜査関係者によりますと、ベランダには踏み台などのようなものがなかったことから、男の子は、高さおよそ1.2メートルの柵をよじ登り、誤って転落したとみられるということです。

転落した男の子は、意識不明の状態で病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されたということです。

4歳児の約7割は1メートルの高さを乗り越える

建築基準法では、2階以上の階にあるベランダなどには、安全のために高さ1.1メートル以上の柵などを設置することが定められていて、1.2メートルの柵は本来十分な高さがあります。ところが、この基準を守るだけでは、子どもの転落事故を防ぐことができない場合もあるといいます。



東京都が、2歳から6歳の子どもを対象に実施した検証動画には、1.1メートルの高さにある手すりを乗り越える様子が映されています。

この動画では、6歳児のほぼ全員が、4歳児の約7割が手すりを乗り越えました。2歳児でも、踏み台があれば、わずか15秒で手すりを乗り越える子もいたといいます。

大人が想像する以上に、子どもたちは軽々と高いところをよじ登ってしまうことが分かります。

国は転落事故の防止策として、窓や網戸などの高い位置、子どもの手が届かない場所に補助錠をつけることを推奨し、ベランダの手すり付近にはプランターや椅子など、足がかりとなるものを置かないよう注意を呼び掛けています。