体長1.5メートルのヒグマの個体は、立ち上がると最大で2メートルにもなります。北海道で12日、新聞配達員の男性がヒグマに襲われ、死亡しました。付近では14日もヒグマがごみを漁ったと見られる痕跡が見つかり、不安が広がっています。
ヒグマ 男性引きずり草やぶへ

草むらを駆け抜ける黒い影。これは先週10日に北海道・福島町で撮影されたヒグマの映像です。その町内では、12日午前3時前…
通報した人
「玄関のドアを開けたら、目の前にクマが人間の上に被さるような状態を見たので」

新聞配達中だった佐藤研樹さん(52)がクマに襲われ、死亡しているのが見つかりました。
近隣住民
「朝刊が遅いなと思ってた。まさかそういう事があったと思わないから。怖いなという感じはありますよ、すぐ近くで」
かつて佐藤さんにそろばんを教えていたという女性は…
近隣住民
「とてもおとなしくて、すごく素直な子で。本当に誰も人通りがないでしょ。皆さんも怖くて一歩も出られない」
当時、佐藤さんの身に何が起きていたのでしょうか?
目撃者
「クマに引っ張られている姿みたいなのは確認しました」

佐藤さんは民家の前でクマに襲われ住宅街に逃げ込みましたが、その後、草やぶまで100mほど引きずられたと見られています。
記者
「道路には、男性が引きずられた後が残っています」
クマの生態に詳しい教授は…
酪農学園大 佐藤喜和教授
「作物をとって背後のやぶや森の中に持ち帰って、ゆっくり食べるという行動もある。人目のつかない場所まで運んで行った可能性はあるかなと」
記者
「専門家らが藪の中に入っていきます。ヒグマの痕跡を調べているようです」
専門家らが現場でクマの体毛を採取するなど調査を始めていますが、佐藤さんを襲ったクマの行方は、依然、わかっていません。ただ、14日も町内にはクマがうろついたと見られる痕跡が…