太陽光発電を設置する自宅に住む筆者(岡山県在住)のもとに、先月(6月)27日、経済産業省から注意を呼びかけるメールが届きました。

『現在、資源エネルギー庁を騙り、発電事業者に対し早急に発電設備の点検・安全性の確認を促すとともに、当該点検等に関し特定の事業者の活用を案内する内容の文書(リーフレット様のもの)が送付されているとの報告を受けています。
しかしながら、この文書は資源エネルギー庁が発出したものではありませんので、ご注意ください。』

実際にどのような事案が起きたのか、経済産業省資源エネルギー庁に話を聞きました。

業者の案内に「資源エネルギー庁のロゴ」が

経産省資源エネルギー庁によりますと、6月27日、九州地方に住む人から相談が寄せられたことをきっかけに事案が確認されました。

「近日中に太陽光発電の点検に業者が来る」

「チラシに『資源エネルギー庁のロゴ』【画像①】があり、これは本当に資源エネルギー庁の事業なのか」という内容の相談が寄せられたということです。

資源エネルギー庁が確認したところ、チラシには同庁のロゴが掲載された上に、同庁が業者を指定しているかのような印象を受ける内容だったと言います。

【画像①】

資源エネ庁「点検業務で特定の事業者を指定しない」

資源エネルギー庁では、太陽光発電設備の点検については、設置する事業者が自ら業者を選定して点検を行うもので、同庁が「特定の事業者を指定することはない」としています。

今回、九州地方で確認された事案について、同庁は「悪質性がある」として、業者に対して「資源エネルギー庁のロゴを使用しない」などの抗議した上で、厳重注意を行い、業者から「今後はしません」と回答がありました。

相談者は、同庁が関係していないことが分かり、業者に対して点検を断ったため、金銭的な被害はなかったということです。