猛烈な暑さで山火事が相次ぐヨーロッパ。スペインでは火を消すだけではなく、未然に防ぐ「防火」に力を入れています。JNNは今回、その専門部隊に密着しました。
今週、フランス南部で発生した山火事。300人以上がけがをしました。今、山火事は世界中で相次いでいますが、特にスペインでは長年、深刻な被害に悩まされています。
木を伐採しているのは、政府主導で創設された山火事対策の専門部隊。これは、山の中に帯状の空間を設ける「防火帯」を作る作業です。
記者
「もともと1メートルの幅しかなかった道でしたが、15メートルほど切り開きました。そして、松の木も非常に燃えやすいということで伐採されています」
消火活動の際に消防車などが通りやすくなるほか、延焼被害を食い止めることができるのです。この防火帯が山のあちこちに設けられているのがわかります。
「火入れ」という作業。草木が密集し、燃え広がりやすい場所はあえて事前に燃やしておく予防策です。
BRIF(森林火災強化支援部隊) ラサ基地 オンドーニョ所長
「(予防策は)非常に重要です。スペインでは『夏の山火事は冬に消す』と言われます。火災のリスクを最小限にできます」
この山火事の原因ですが、実はほとんどが火の不始末や放火など人為的なものなのです。
放火犯を写した映像です。この犯人は自作の発火装置を仕掛けたということです。
こうした放火を防ぐために、ガリシア州ではドローン部隊が活躍しています。熱感知ができるカメラを搭載。夜間の消火活動などを支援しています。
ガリシア州 森林火災調査部隊 モステイロさん
「火災後にドローンを飛ばし、不審者の動きを検知したり、地域で起きていることを情報収集したりするのです」
また、消火活動の司令塔となる「調整センター」では州内の森林を190台のカメラでモニターしています。
近年、山火事は世界的にも大規模化が進んでいて、温暖化や過疎化で森林や牧草地が管理されなくなったことなどが要因としてあげられます。
日本でも今年2月、岩手県大船渡市で発生した山火事は平成以降で最大の規模となりました。
ガリシア州 マヌエル・ロドリゲス山林防衛局長
「備えをしなければなりません。これは世界が直面している現実です。アドバイスをするなら『時間に猶予はない』ということです」
日本も予防策の強化を迫られています。
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