■イベントが増える季節に気を付ける点は?


ホランキャスター:
松本さん、これからイベントが増える季節になりますが、それぞれの時に、社会を回していくということを同時にやっているので、感染対策という面で言うと、どういったところに気をつければいいでしょうか?

国際医療福祉大学 松本哲哉 主任教授:
少なくともコロナウイルスは呼吸器系のウイルスで。人から人に飛沫を中心に広がっていく部分が大きいので、多くの人たちが集まりやすいところ、しかも会話が生じるようなところはマスクは外せないと思います。体調不良の人が無理をして参加したりすると、そこで広げてしまうこともあるので、通常の健康管理ももちろん大事なわけですけれども、できればこのタイミングだからこそワクチンも接種して備えるというふうなことで、個人個人が自分の管理しながら参加していただくことが大事だと思います。

井上キャスター:
あまり報道されていないですが、分科会で配られた資料のデータで、第7波に関しては、各地域各年代において、重症化率・致死率ともに、季節性インフルエンザと同程度か、もしくは低かったというデータが分科会で示されました。

松本教授:
オミクロン株になって、しかもBA5の流行時になって、だいぶ致死率は下がってきたのは間違いないと思いますが、インフルエンザと同等というところまでは、ちょっと数としてはそこまでなってないと思いますが、ただやっぱり明らかに致死率その他は下がってきているのは間違いないと思います。ただ、感染拡大期に、本当に普通に、という状況になるのかというと、結局は今の北海道見ていただければわかるように、それなりの規模になれば、医療ひっ迫が起こるし、重症化して入院する方は多いわけです。だから一部の数字だけ見て安心ですよと言っているのと、今の医療状況を見れば全然違うところもありますので。あまり変な意味での安心材料にはならないんだろうと思います。

■東京 11月14日は 4025人感染 長野「医療非常事態宣言」発出へ


井上キャスター:
検査陽性者は全国で3万7555人。そして自治体別に見ていきます。


【11月14日の自治体別の感染者数】
東京都 4025人(前週同曜日比 +518人)
大阪府 1547人(前週同曜日比 +145人)
北海道 4161人(前週同曜日比 +807人)
長野県 1176人(前週同曜日比 +171人)
長野県の確保病床使用率は56.9%、県全域に「医療非常事態宣言」発出。

この冬の時期、季節性インフルエンザについてのデータです。
インフルエンザによる学校などの状況です。


【インフルエンザによる学校等の状況(10月31日~11月6日)】
学級閉鎖 大阪4施設、島根1施設
学年閉鎖 大阪2施設
休校   大阪3施設

ホランキャスター:
自治体ごとに見ていきますと、もう第7波を超える状況になっている場所も出てきているんですね。

松本教授:
まずは寒い地域におそらく感染が拡大し、第8波に入ってしまっています。それ以外の地域も段々今週あたり寒くなってきていますので、そういう影響を受けてまた感染者数も増えていく。とにかくこの気候が1月や2月までは寒さが厳しいとなると、そこまでずっと収まらないで続いてしまう。すなわち長期間、この流行が続いてしまう可能性があります。やはりそれも見据えて、とにかく準備はしっかりやらなければいけない。

ホランキャスター:
数で見ますと第7波と同程度、それを超えるような場所も出てきています。その感染の状況については、第7波と第8波、何か変化はありますか?

松本教授:
基本的には今広がってるのは、オミクロンのBA5が主流。そういう意味では現場は急激に変わったというふうには感じない。ただ今後は規模です。本当に第7波を超えてしまうぐらいの規模になってしまうと、体制自体は変わってませんので、それにインフルエンザが加わるとかなり混乱するんじゃないかと思います。