「運のいいことに能登で地震があった」。8日、こう発言したのは自民党の鶴保庸介参議院議員です。家族を失った被災者からは「僕の家族は“運がよかった”でいなくなったのか」と怒りをあらわにしています。
「運のいいことに能登で地震」

自民党 鶴保庸介参議院予算委員長
「運の良いことに能登で地震があったでしょう。やればできるじゃないかという話になってしまった。チャンスです」
8日、和歌山市で行われた参院選の自民党候補の応援演説に駆けつけた鶴保議員。
演説では、二つの地域を行ったり来たりする、いわゆる「二拠点生活」の推進を訴えていました。
自民党 鶴保庸介参議院予算委員長
「時には、父や母やふるさとを振り返りながら帰ってこられる。自分の人生のゴールにすることを考えられる。そんな仕組みを作るべきではないか。総務省は普通はこういう時は立ちはだかって反対をする」
そして、例に挙げたのが能登半島地震。

自民党 鶴保庸介参議院予算委員長
「運の良いことに能登で地震があったでしょう。緊急避難的ですけど金沢にいても輪島の住民票がとれるようになっていった。やればできるじゃないかという話になってしまった。チャンスです。2つの地域で住民票登録ができるんだと」
さらに…

自民党 鶴保庸介参議院予算委員長
「地震が上の方であったのが、あの輪島だとか…あの…たま…何だっけ?あの上の方ね、能登半島の北の方ね」
珠洲市の名前を挙げたかったのでしょうか。

2024年の元日に発生した能登半島地震。この地震で610人が亡くなり、全壊・半壊した家屋は2万4000棟以上。現在も2万人近い人が仮設住宅で生活しているのが実情です。
そうした中で鶴保議員は「運のいいことに能登で地震があった」と発言したのです。