イギリスで、雇用主が職場でのハラスメントを隠すために「秘密保持契約」を労働者と結ぶことが禁止される見通しです。
イギリス政府は8日、雇用主が職場におけるセクハラや差別などの不適切な行為を隠し、「口封じ」をさせるためにNDA=「秘密保持契約」を従業員と結ぶことを禁止すると発表しました。
この内容は「雇用権利法案」の修正案として提出され、法案が成立すれば、職場で嫌がらせを受けた従業員が訴訟のリスクをおそれずに被害について発言できるようになります。
こうした動きを求めてきたのが、ハリウッドの大物プロデューサーだったハーベイ・ワインスタイン受刑者と25年前「秘密保持契約」を結ばされた、元助手のゼルダ・パーキンスさんです。
ゼルダさんは、8年前、ようやくワインスタイン受刑者のセクハラ被害について告発。「加害者を守るような法のシステムは変わるべき」だと訴えてきました。
「Can't Buy My Silence」創始者 ゼルダ・パーキンスさん
「被害者というのは常に巨大な権力格差の『下半分』にいる人たちです。制度は往々にして、弱い立場にある人々ではなく、権力を持つ側を守るようにできています。だからこそ私たちは、法の下での公平さを取り戻す必要があります」
イギリス雇用権利相は、この法改正が「職場での不適切な行為は隠蔽されずに対処される」というメッセージになるとして、「労働者の豊かなキャリア形成に寄与するものだ」とコメントしています。
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