歌舞伎『刀剣乱舞 東鑑雪魔縁』の公開舞台稽古が4日(金)、新橋演舞場にて行われました。舞台稽古の後には、歌舞伎俳優の尾上松也さん、中村獅童さんらが囲み取材を行い、公演への意気込みを語りました。

歌舞伎『刀剣乱舞 東鑑雪魔縁』囲み取材




刀剣に宿る付喪神が戦士の姿となった刀剣男子を率い、時間遡行軍による改変から歴史を守る大人気ゲーム「刀剣乱舞 ONLINE」。ミュージカル、舞台、アニメ、映画と幅広いジャンルへと広がる中、2023年に歌舞伎『刀剣乱舞』(通称「とうかぶ」)が誕生し、歌舞伎ならではの様式美や趣向を凝らした演出が、刀剣乱舞の世界観と融合し高い評価を得ました。新作となる第二弾では新たな刀剣男子を加え、鎌倉幕府三代将軍・源実朝の時代を舞台に、実朝が鶴岡八幡宮で殺された ‟源実朝暗殺事件” を題材に上演します。

尾上松也さん




今回、三日月宗近と「とうかぶ」オリジナルの悪役・羅刹微塵を演じ、演出も担当している松也さん。初日を前に松也さんは‟前回はお芝居のみだったけど、今回はよりエンターテインメント性を強くしたいと思って、舞踊も別立てでご覧いただいて、歌舞伎の幅広さを刀剣乱舞を通じて観ていただきたいと思った。「歌舞伎本丸」でしかできないことをしたいと思っていました”とアピール。

尾上松也さん




そして、新たに登場した「羅刹微塵」について ‟お客様にどう受け取られるのか楽しみにして自分としては三日月宗近との役割との違いを感じていて。色々な想像ができるキャラクターにできたらと思っております” と思いを語りました。

中村獅童さん




今回、初出演となる鬼丸国綱役の中村獅童さんは “とうかぶは歌舞伎の面白さが凝縮されている” と太鼓判を押すと、‟前回を子どもが観て、松也のファンになった。松也に負けてたまるか!「パパもかっこいいから必ず観に来て」って言ったので、いいところを見せられれば嬉しく思います。” とやる気十分の様子。

歌舞伎『刀剣乱舞 東鑑雪魔縁』公開舞台稽古




演出も担当している松也さんの頑張りについて聞かれると、獅童さんは ‟芝居全体のことを考えて、先月の歌舞伎座出演中の合間で稽古をやらせてもらって、松也さんは寝ていない日が続いて、短い期間で詰め込んで今日まで一丸となって頑張ってきた。松也君はよく頑張ったなって思います” とねぎらいの言葉をかけました。続けて、 “本当にマメなので、モテます! 男性にも女性にも優しいのでモテますよ” と松也さんをイジり、仲の良さを見せました。

河合雪之丞さん




さらに、それぞれの刀剣男士への見どころについて聞いていくと、小烏丸役の河合雪之丞さんは ‟可愛らしいところです。北条政子と二役を演じるので、違いを楽しんでいただければ” と笑顔。

上村吉太朗さん




膝丸役の上村吉太朗さんは ‟今回は階段落ちもあります。前回より膝丸は新しい芝居の中でキーパーソンになっているので、自分の存在を出せるように頑張りたい” と意気込み。

中村莟玉さん




兄弟刀である髭切役の中村莟玉さんは ‟源氏の刀があった時代に行くので、僕らにフォーカスを当てていただいているので、兄弟の会話をちゃんとお見せできる場面があるのが嬉しい。真剣な時は名前「膝丸」の名前を呼ぶし、お決まりの名前を忘れるくだりもあるので兄弟のファンにも喜んでいただける” と注目ポイントを語りました。

尾上左近さん





加州清光役の尾上左近さんは ‟ゲームの原作のキャラ設定が、現代寄りなのでどうしても加州清光の譲れない部分のネイル、ヒール、ピアスが歌舞伎と融合しているので、見ていただきたい” と役へのこだわりを話しました。

中村鷹之資さん




同田貫正国役の中村鷹之資さんは ‟舞踊の方で、ご当地の熊本の民謡を踊って、新たな扉にチャレンジしています。かなり思い切ってやっているので楽しんでいただけたら” とにっこり。

中村歌昇さん




松也さんに「出たい」とお願いして出演が決まった陸奥守吉行役の中村歌昇さんは ‟土佐弁でいかに歌舞伎調で喋るのか苦労した。キャラが大好きで自分に向いているなって、太陽のような明るい存在” と演じるキャラクターへの思いを語りました。

中村獅童さん・尾上松也さん




今後の展開について聞かれた松也さんは、‟皆さんのお力添えで、ずっと続けていけるようなシリーズにしていけたら”と願いを込めました。

【担当:芸能情報ステーション】