父と共に成長するアーチェリー人生
真夏日のトレーニング。練習場を探すのも、準備をするのもすべて自分。
射場で一人、矢を放ち続ける関口選手の姿は、文武両道という厳しい道を自ら選んだ彼女の決意を物語っています。
「射場は他の所を借りるので移動時間がかかるというのもありますし、射数が稼げない分、頭を使って練習しようとは思っています。まず弓具を組み立てるのを早くしようと。練習のストイックさはそういうところに表れると思うので」
そんな関口選手を後ろから支え続けているのが、父の裕樹さんです。

自身も国体選手としてプレーしながら、共に弓を持つことで娘の成長を見守り続けてきました。

練習中の会話は、まるで部員同士のよう。
裕樹さん「今違うでしょ風、左行ったでしょ」「今日ちょっと肩硬いんじゃない」

裕樹さん「今俺の5点?4点?」
結唯さん「3点」
裕樹さん「マジで?」
結唯さん「しかも惜しくもない3点」

この対等な親子関係が彼女の成長を支えています。

「『当たらない』って漠然と相談を言ったりするんですけど、お父さんも選手としてやっているので"一緒に成長"という感じで同じ目線で悩みに共感してくれる部分は多いと思います。成長して上手くなっていくにつれて色々な所でつまずいたりすると思うんですけれど、そこを通過してきた時期が近いので新鮮なフィードバックがもらえたりするのはいいことだと思います」