“聖なる場”で続く訴え…40年以上の沈黙も

同じように声をあげられず、苦しみ続けた女性がいます。鈴木ハルミさんは1977年、宮城県内の教会で、日本人の司祭から性的な暴行を受けたといいます。
鈴木ハルミさん
「神聖な教会の中で、不品行なことをしたみたいに思った。自分を罰するような意識がどんどん出てくるので、『毎日死にたい』というものじゃない。一瞬一瞬、死にたい」
ひとり苦しみを抱えてきた年月は、40年以上に及びました。

鈴木さん
「(司祭を)神の代理人と思っているから。誰にも相談できずに苦しんだ。40年というのは煉獄のようだった」
世界中で深刻な問題となってきた、聖職者による性虐待。

その転機となったのは、2002年。アメリカ・ボストンで、130人以上の子どもたちが神父から長年にわたり、性虐待を受けていたことが発覚しました。さらに、教会が長年その事実を隠し続けていたことも明らかに。
前教皇のフランシスコが、世界中の教会に虐待の通報を義務付け、隠蔽を禁じる事態にまで発展しました。しかし日本では、問題が明るみに出た後も、その実態が公になるまでに長い時間がかかりました。
JNNが独自に入手した、日本カトリック司教協議会の内部資料には、未成年者に対する性虐待が、国内でも過去に報告されていたことが記されています。

(日本カトリック司教協議会の内部資料より)
「2002・2012年調査 13件」「2019年調査 8件」
こうした実態を協議会が公表したのは、2020年になってからでした。
田中時枝さんも2018年、ようやくの思いで、神父が所属する修道会に被害を訴えましたが...

田中さん
「報告というのは全くない。本当にそんなことあったと言うことでさえ、あまりにもつらすぎる」
修道会からは心のケアはなく、直接の謝罪もないまま、神父は母国へ帰国したといいます。

田中さん
「2年半ぐらい経ったときに『どうなったんでしょうか』という手紙を書いたら、(神父が)逃亡しましたと書いてあって。絶望しかなかった」
今年5月、カトリック教会に大きな節目が訪れます。前教皇・フランシスコの死去を受け、新たな教皇にレオ14世が選ばれました。














