東京電力福島第一原発の事故に伴う除染作業で出た「除染土」を水路に捨てたとして、環境省は除染作業の下請け会社と当時の作業員を福島県警に刑事告発しました。

放射性物質汚染対処特措法違反の疑いで刑事告発されたのは、除染作業を行っていた下請け会社と当時の作業員です。

環境省によりますと、下請け会社にいた当時の作業員は2021年度に福島県大熊町で行われた除染工事の際、除染土などの一部を現場の水路に捨てた疑いがもたれています。

除染作業は大手ゼネコンなどの共同企業体が受注し、この会社が事業を請け負っていましたが、受注者と元作業員から環境省に情報提供があり、発覚しました。

環境省が現場付近の放射線量などを調査したところ、異常は確認されなかったということです。

環境省福島地方環境事務所は「福島の復興に尽力している人がいるなかでこのようなことが起きたのは非常に残念。事案の解明に協力していく」とコメントしています。

刑事告発は先月30日付です。