原発事故後の除染土などを福島県大熊町に不法に投棄した疑いで、環境省福島地方環境事務所が除染作業を行っていた作業員などを刑事告発したことがわかりました。

福島地方環境事務所によりますと、除染土の不法投棄があったのは大熊町の特定復興再生拠点区域で、2021年度に環境省が発注した除染工事の際、作業員が除染で出た土や落ち葉を工事現場にあった水路に不法に投棄した疑いがあるということです。今年2月末から3月に、工事の受注者である建設会社や元作業員から不法投棄しているという情報提供を受け、発覚しました。

工事現場には不法投棄の痕跡などはなく、放射線量は周辺と同程度で影響はないということです。福島地方環境事務所は、6月30日付けで作業員と下請けの事業者を福島県警に刑事告発し、不法行為が明らかになった場合は事業者に対しての厳正な対応や原因究明・再発防止策の検討を行っていくということです。