大阪・関西万博の会場で、よさこい鳴子踊りが初めて披露されました。関西のチームを中心としたおよそ1400人の踊り子が、いのちを未来へつなげようと鳴子の音色を響かせました。福井健人記者のリポートです。
(リポート:福井健人記者)
「高知のスギやヒノキがおよそ40パーセント使用された、万博のシンボル大屋根リングです。多いときは1日に15万人ほどが訪れているというこのビッグイベントで、ついに、鳴子の音色が響き渡るときがやってきました!ステージに立つのは、本家・高知のよさこいに魅了され、万博で世界に魅力を発信しようと活動を続けてきた関西の踊り子の皆さんです」

「LaLaLaよさこい」と名づけられたイベントを開いたのはよさこいと高知の魅力を発信してきた「EXPO よさこい2025 プロジェクト」です。2017年、博覧会国際事務局の視察をきっかけに、結成。万博という大舞台で、まだよさこいに出会っていない人たちに高知を好きになってもらいたいと、Jリーグのクラブや、大阪モノレールとコラボレーションするなどして、取り組んできました。
(EXPOよさこい2025プロジェクト 阪佳奈美 事務局長)
「万博会場でよさこいを届けられたらと、ずっと活動してきたので、鳴子の音が聞こえるたびに、踊り子さんの笑顔が見えるたびに、感無量という感じです」
(踊り子は)
「ここに出られて最高です」
「見に来てくださっているみなさん全員を、笑顔にしたいです」
「めっちゃいいです」

イベントには、在阪中心の33チーム、およそ1400人の踊り子が登場。万博会場に鳴子の音色を響かせました。
(インドから)
「このような踊りは初めて見ました。とても美しいです」
(ラトビアから)
「とても良かったです。日本の伝統文化であり現代的なところに魅了されました」
(京都から)
「迫力があって、おもしろかったです」
(神戸から)
「古き良きの鳴子の音とか、元気なパワーですかね」
本家・高知の文化を汲んだ関西流の踊りが披露される一方、交流を続けてきた高知の実力派チームも舞台に立ちました。

(國士舞双 森田成潔 代表)
「初めて来ましたが、お客さんもノリが良くて、すごく満足しています。関西のみなさんの勢いが、高知にも伝わってきます」

およそ30年、県内外のチームの指導者として、祭りを支えている振付師は、よさこいが作り上げる空間に目を細めていました。
(振付師 田村千賀さん)
「よさこいって、地域とか国とかをまたいで、飛び越えて一つになれるんですよね。これがよさこいの魅力だなと、改めて実感しました」
万博のテーマは、“いのち輝く未来社会のデザイン”。EXPOよさこいでは、この願いを「鳴子の音色」に託しました。
(EXPOよさこい2025プロジェクト 阪佳奈美 事務局長)
「子どもたちがすごくいい笑顔をして、鳴子を持つと、踊るんですよね。そういう意味で、未来につないでいけるなと思ってます」
(リポート:福井健人記者)
「関西の踊り子の皆さんの熱い思いとエネルギーが込められたバトンは、いよいよ高知の踊り子の皆さんに託されることになりました。次に万博の舞台で、鳴子の音色が響き渡るのは、8月22日と23日。本家ならではの歴史と文化が織りなす夏の風物詩を世界に発信する、大きなチャンスがやってきます!」
