6月28日に仙台市内の牛タン店で刺身を食べた女性が腹痛などの症状を訴え、胃からアニサキスが見つかりました。仙台市はこの店が提供した料理が原因の食中毒と断定し、1日間、生食用の魚介類の提供などを停止する処分を出しました。

営業の一部停止処分を受けたのは、仙台市泉区の牛タン店です。仙台市によりますと、6月28日午後7時半ごろ、この店でマグロやアジ、スズキの刺身を食べた50代の女性が、翌日、腹痛や下痢などの症状を訴えました。

資料画像:仙台市制作の啓発動画より

女性が仙台市内の医療機関を受診したところ、胃から寄生虫のアニサキスが見つかりました。仙台市は、女性が発症する前の3日間、この刺身以外に生の魚介類を食べていなかったことなどから、この店が提供した刺身が原因の食中毒と断定し、30日の1日間、生食用の魚介類の調理と提供を停止する処分としました。

仙台市内でアニサキスによる食中毒が発生したのは、今年に入って初めてです。アニサキスは、「70度以上で加熱、60度以上で1分以上加熱する」または、「マイナス20度で24時間以上冷凍する」と死滅します。刺身を調理する際は、新鮮なうちに魚の内臓を取り除く、目視で確認して取り除くなどの対応が必要です。