大量に死んでいる青森県の「陸奥湾ホタテ」についてです。県は、今年度の生産量は過去最低の2万トンに落ち込む見込みを明らかにし、新たな生産の対策などを含めた総合対策を発表しました。
青森県 宮下宗一郎 知事
「生産量、このまま行きますと昭和56年(1981年)にホタテの養殖業が本格化して以降、過去最低の2万トンとなる見込みとなっています。生産金額も約72億円にとどまる。こちらも平成23年(2011年)これもかなりへい死をした年ですが、(それに次ぐ)過去2番目の低さ」
宮下知事は27日、陸奥湾ホタテの大量死と対策を発表しました。陸奥湾ホタテは2024年の猛暑で弱るなかエサ不足などが重なり、大量に死んだと見られています。
この影響で、今年度の生産量は約2万トンと養殖が本格化してから過去最低となり、生産金額は約72億円と過去2番目の低さとなる見通しを明らかにしました。
その上で新たな生産対策として、これまで養殖をしてこなかった今別町や佐井村などでも稚貝をとるための試験を行い、新たな生産の可能性を探るとしています。
青森県 宮下宗一郎 知事
「全湾で採苗をする、ホタテ漁をしていないエリアでも採苗をするということ、漁は決められた場所でやるのが一般的だが、沖に出して少しでも冷たい海でできるように環境を整えるということは、今までにない対策」
また、野辺地町漁協では5月からホタテが「タイ」に食べられる被害が確認されています。
このため、水産総合研究所で実際にマダイや稚貝を使った実験を行い、対策を検討するとしています。