能登半島地震からの復興が進む、石川県能登町に新たな宿泊施設がオープンしました。オーナーは能登の人にほれ込み埼玉から移住した女性です。「能登の良さを多くの人に伝えたい」夢に向かって踏み出した開業初日に密着しました。
埼玉県から能登町に移住した畑愛美さん。能登町崎山地区に開業した民泊施設 &線『とせん』のオーナーです。
6月11日の開業初日、畑さんが向かったのは、近くにある酒垂神社。

畑愛美さん
「&線 が誰かにとっての能登の始まりの点となりますようにとお願いした」
「宇出津の景色が好き。海があるだけでテンション上がる。埼玉は海がないので。内浦なので波が凪というか、落ち着いているのでそれを見ているだけで心穏やかになる」
地元の埼玉県で働きながら将来はゲストハウスを開きたいと夢を抱いていた畑さん。縁もゆかりもない能登町での開業となったきっかけは、2023年に参加した町主催の起業家育成プログラム、能登ローカルシフトアカデミーです。

畑 愛美さん
「講座の中でプレゼンする機会があって、夢だったゲストハウスをやりたいって発表したら賞を取ったのでやるしかないと。その半年後、おととし6月に能登町に移住した。そういう大きなきっかけがあったので、自分で町を選ぶのではなく、町が自分を選んでくれたというが大きかった」
移住の後押しとなったもう一つの、大きな理由が…
畑 愛美さん
「ほかの町や県も美味しいものもあるし、景色がきれいな所もあるけど、人はこの場所でしか出会えない人がいたのでまたこの人達に会いたいなと」

しかし、移住からわずか半年、能登半島地震が襲います。畑さんが当時住んでいたアパートは倒壊を免れたものの、雨漏りなどの被害で退去が必要となりました。
畑 愛美さん
「宿以前に、自分が住む家をどうしようというときはあった。宇出津の人に戻ってくるの?ここでやるの?聞かれたけど、ここにいる人達は変わらなくいるし、人が魅力で移住したのもあるので、景色はもちろんかわったところはあるけど、人は変わらないので私のやることは変わらないかなと思った」
