マダニ感染症 致死率6%~30%

藤森祥平キャスター:
都市部の街中にも広がってきているマダニから身を守るために、厚生労働省は、山や草むらで活動する場合には肌の露出を控えましょうと推奨しています。関東でも今、このマダニの感染症が増えているということですのでご注意ください。
専門家の五箇さんによると、虫除けスプレーをしっかりと肌に塗ることでマダニが寄ってくるのを防ぐことができるといいます。虫除け成分に「ディート」の濃度が30%入っているものが効果的だそうです。

注意が必要なのが「ディート」の刺激性によって、小さなお子さんが痛がることもあります。その場合は、「イカリジン」という虫除け成分が入っているものを選ぶと良いということでした。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
近年のパンデミックで注目されるようになった「ワンヘルス」という言葉。「人間社会の健康というのは、健康な動物・生態系のあり方と切り離せないので一緒に考えよう」という意味です。

最近では、里山が荒れて鹿やイノシシ、アライグマのような外来種も増えています。気候変動の影響もあって、周りの生態系のバランスが崩れる中で、マダニ感染症もどんどん身近な存在になっています。

やはり、人間の健康や食料というのも、全て自然とか動物の健全なあり方に繋がっています。この「ワンヘルス」という考え方は改めて大事だと思いました。

こういったニュースをきっかけとして、気候変動・生物多様性の問題について社会の関心を高めていかなければいけないなと感じています。

<プロフィール>
斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済・社会思想
ドイツ在住 著書『人新世の「資本論」』