中国の李強首相は25日、国際会議で演説し、「中国経済の成長は世界経済の回復にとって強力な支えとなる」として、自由貿易をさらに推進する姿勢を示しました。

中国 李強 首相
「今日、世界経済と国際貿易協力は新たな困難と挑戦に直面しています」

中国国営の新華社通信などによりますと、中国の李強首相は25日、天津市で開催されている世界経済フォーラム主催の国際会議「夏季ダボス会議」で演説しました。

李強首相は演説で、アメリカのトランプ政権による高関税政策を念頭に、「国境を越えた投資の変動が拡大し、サプライチェーンの分断リスクが高まっている」と指摘。自由貿易と多国間主義を維持し、「世界経済の安定的な発展を促進すべきだ」と主張しました。

そのうえで李強首相は「中国経済の持続的で安定した成長は、世界経済の回復にとって強力な支えとなる」として、自由貿易をさらに推進する姿勢を示すとともに、各国からの出席者に対し中国への積極的な投資を呼びかけました。

今年の「夏季ダボス会議」は「新時代の企業家精神」を主要なテーマとしていて、90以上の国と地域から政財界の要人ら1700人余りが参加しています。

また、李強首相は、会議に参加するため訪中しているシンガポールのウォン首相やベトナムのファム・ミン・チン首相らと個別に会談を行い、貿易や投資などの分野で協力強化を呼びかけました。