双方が停戦期間に入ったイスラエルとイランですが、大規模な攻撃が伝えられないなか、アメリカのトランプ大統領が完全に戦闘が終結するとしていた時刻を迎えました。

24日から、順次、停戦期間に入ったイランとイスラエル。25日にはイスラエル中部テルアビブの学校が再開され、親とともに学校に到着する子どもたちの姿が見られました。

「双子がいるので、彼らが学校に戻れて喜びも2倍です。そして、日常に戻れて本当に嬉しいです」

これまで大規模な攻撃があったとは伝えられておらず、アメリカのトランプ大統領が完全に戦闘が終結するとしていた日本時間の午後1時を迎えました。

イラン・イスラエル双方が攻撃の応酬を繰り返し、「歴史的な勝利」を主張した衝突。今後は激しく攻撃を受けたイラン側が核協議のテーブルにつくかどうかが焦点ですが、イランの核開発をめぐってはこんな報道が…

ニューヨーク・タイムズ
「米軍の核施設攻撃はイランの核開発計画を数か月後退させただけだった」

これは、ニューヨーク・タイムズが24日、国防総省の情報機関である「国防情報局」がまとめた“初期の分析内容”として報じたものです。

それによると、イランの2つの核施設は攻撃で入り口が塞がれたものの、地下の施設を破壊するには至りませんでした。そして、分析内容は次のように指摘していると伝えています。

ニューヨーク・タイムズ
「施設の損害は一部の当局者が期待していたほどには大きくなく、イランが核兵器の製造を決断すれば、比較的迅速に製造できる可能性がある」

「核施設を完全に破壊した」という自らの主張と食い違う報道に対し、トランプ氏はそのいらだちをSNSに投稿しました。

アメリカ トランプ大統領
「フェイクニュースによる史上最も成功した軍事攻撃をおとしめる試みだ。核施設は完全に破壊された!」

一方、イランとの核協議をめぐり、ウィットコフ中東担当特使はFOXニュースに出演し…

アメリカ ウィットコフ中東担当特使
「イランと向き合い、『包括的な和平合意』を締結する時が来たと考えています。それが達成できると確信しています」

イランとの間で包括的な和平合意の締結を目指すとの考えを明らかにしました。

ただ、ウィットコフ氏はウラン濃縮をともなう核開発の継続は認められないとしていて、協議再開のめども立たないなか、先行きは見通せない状況です。