保険会社から預かった依頼者の損害賠償金を、複数回にわたり、あわせておよそ1400万円を横領した罪に問われている弁護士の男の裁判です。
25日、宮崎地方裁判所で初公判が開かれ、男は起訴内容について認否を留保しました。

起訴されているのは、宮崎市の弁護士、兒玉博信被告(52歳)です。

起訴状などによりますと、兒玉被告は、2021年から3年間に渡り、3人から交通事故の示談交渉業務を依頼され、保険会社から損害賠償金として自身の口座に振り込まれた現金あわせておよそ1400万円を横領した罪に問われています。

宮崎地裁で開かれた25日の初公判で、兒玉被告は、起訴内容について「着服とはどのような行為か明確でない」として認否を留保。

一方、検察側は、冒頭陳述で、兒玉被告が保険会社から受け取った賠償金を報酬などと区別せず、同じ口座で管理したうえで、着服したと指摘しました。

日本弁護士連合会によりますと、これまで確認されている被害総額はおよそ1億4000万円に上っていて、検察は今後、追起訴を予定しているということです。