地震で大規模半壊 一時は廃業の危機も…

60年以上にわたって愛されてきた「齋春商店」ですが、度重なる地震の被害を受けました。2021年と22年に最大震度6強を観測した県沖地震。22年の地震で相馬市では、5000棟あまりが倒壊し、大規模半壊となった齋春商店は、休業を余儀なくされました。

齋春商店・齋藤智英さん「2022年の地震の時は本当に全滅の状態で、心はもう本当に折れました」

一時は、廃業も考えました。しかし、再開を後押ししたのは、常連客でした。

齋藤さん「お客様の声が一番ですね。それで再開しようとみんなで決意した。やっぱり齋春の生ものを中心に海鮮丼が食べたいというのが一番の声ですね」

齋春商店・齋藤智英さん

常連客の声を受け、おととし1月には、仮設の店舗で食堂を再開し、旅館は、3年3か月ぶりにリニューアルオープンを迎えました。食堂は、旅館の1階で営業しています。

名物は、地元で水揚げされた海の幸をふんだんに使った海鮮丼。料理を目の前にしたお客さんの顔には笑みが浮かびます。

いわき市から来た人「色々あるけれど、やっぱりここのがおいしいですね、一番」
いわき市から来た人「うにがおいしい。味が濃くて」

齋藤さん「お客様に満足してもらえるように、全力で料理を作って提供して、良いお店にしたいです」

度重なる困難に見舞われながらも、再び立ち上がった齋藤さん。新しくなった「齋春商店」で相馬の観光を支えていきます。