こうした状況は、育児、介護など、仕事だけに時間を注げない人は評価や昇進の経験が非常に少なくなってしまうと山口教授は危惧します。

東京大学 山口慎太郎教授:
「日本の企業によくあることですが、労働時間や残業が長いと『頑張ってくれた』と残業手当だけでなく評価も上乗せして 報いようとする傾向が強い」
「残業時間の長さだけで評価するのは楽なやり方だったが、そういった人材管理のやり方は時代遅れ」

それでは、企業は人事評価をどう行えばいいのか…。山口教授が提案するのは、時間あたりの生産性です。

例えば売上を何件上げた、何件作業をこなした、というような客観的で納得性の高い数字を探して評価していくことが必要だといいます。

この評価方法は育児で時短勤務をしている人だけでなく、すべての働く人にとっても適正な人事評価を受けることができるといえ、これからのマネジメント層にはそういったスキルが求められるといいます。