きらやか銀行を傘下に持つ「じもとホールディングス」は、きょう株主総会を開き、株式配当の復活が決議されました。
復配により国が持つ優先株が議決権を失い、実質的な国有化の状態が解消されることになります。
じもとホールディングスはTUYの取材に対し、2025年3月期の連結決算で、最終的に15億円の利益を確保したとしました。
※サムネは傘下のきらやか銀行
■これまでの経緯(4月1日報道)
きらやか銀行を傘下に持つじもとホールディングスは株式配当について、2025年3月期末分から復活させる方針で検討していることがわかりました。
国が持つ優先株の復配が実現すれば、事実上、国有化状態から脱却することになります。
じもとホールディングス傘下のきらやか銀行と仙台銀行はこれまでに国から、合わせて780億円の公的資金を受けています。

しかし、去年3月期末の連結決算でホールディングスが過去最大の赤字となったことから、株主配当を見送りました。

公的資金注入の際に発行された国が持つ優先株は無配の場合に議決権を持つため、この無配によって国がホールディングス全体の株式のうち6割以上をもつかたちとなり、ホールディングスは実質的に国の管理下に入りました。
ホールディングスによりますと、その後業績が回復し今年3月期末の連結業績予想では純利益9億円を見込んでいるということです。

黒字化によりホールディングスでは株式配当を復活させる方針で検討しているということです。
復配は6月に予定されている株主総会での承認を受けて、正式に決定する見通しです。

配当が復活した場合、国が持つ優先株が議決権を失い、国有化の状態が解消されることになります。