今は国が払っている新型コロナの「ワクチン接種費」。将来的に、一部“自己負担”となるかもしれません。
■財務省の見解「国費による負担は持続可能ではない」

財務省は11月7日の財政制度等審議会で、現在全額国費となっている新型コロナのワクチン接種について、
▼「特例的な措置は廃止すべき」
▼「これ以上の国費による負担は持続可能ではない」
という見解を示しました。
■昨年度の接種には約2兆3000億円の国費

今ワクチン接種にかかっている費用は1回あたり約9600円。
2021年度でかかった費用は、2兆3396億円となりました。
病院やワクチンの費用などを含めた、新型コロナの医療提供体制全体には、約17兆円という予算が充てられています。
その上で、財務省は
「新型コロナワクチン接種も、季節性インフルエンザと同様に、接種希望者が費用の一部を負担する『定期接種』に移行すべき」と主張しています。
分科会は11月中に提言をまとめる方針です。
■「家計の負担」「仕方がない」街の声

“一部自己負担”の可能性に街の人はー
20代女性
「今までが無料だったので、急に有料となると戸惑っちゃうかもしれない。1000円以内だったら受けるかな」
40代女性
「父が高齢者なのでワクチンを打ってもらいたいんですが、それが自己負担となると家計の負担が困りますね」
40代女性
「インフルエンザワクチンと同じくらいの値段だったら打ちやすい」
50代男性
「自分の健康の不安もあるので、一部負担であっても仕方がないかな」
50代男性
「国がだめなら会社や組合で負担してくれれば…」
■専門家の意見はー

ーー今後はやはり自己負担になるんでしょうか?
東北大学大学院 小坂健教授:
今は皆さんにワクチンを打っていただいた方が全体が守られるから、無料でやっていけばいいですし、これまでは国が主体的にやらないとワクチンが確保できなかったというところもある。
ただやっぱり税金を使っている以上、しばらく後だとは思いますが、一部負担ということもありうるし、逆に他のワクチンも無料化するという流れもないわけじゃないです。海外などを見ると。その辺は議論になると思います。
恵俊彰:
あとはタイミングというか、どこの病院でも診てもらえる環境になってから自己負担が始まるとか、その辺の足並みもちょっと揃えてほしいなというのがありますが。
コメンテーター トラウデン直美:
私としては、インフルエンザに近いものになってきているなという感覚がある。全体的にそっちの方向に動いていくのもいいんじゃないかなというふうに感じます。
(ひるおび 2022年11月8日放送より)