RSKイブニングニュースに視聴者からカモの親子を収めた動画【画像①】が寄せられました。映っていたのは川へ移動するためすぐ横を車が通る道を進む姿です。一度は離れ離れになってしまう親子の運命は…

【画像①】

手に汗握る数分間のできごとです。親ガモの後ろに子ガモが5羽。そのすぐそばを車が走り抜けていきます【画像②】。

【画像②】

「うわ、危ないよそれ」

今月1日にこの動画を撮影し、投稿してくれた河西久男さん【画像③】に話を聞きました。

【画像③】

(河西久男さん)
「あの標識のあたり【画像④】で見たんですよね。上から見てちょっとやばいなと思って急遽私下りてきて」

【画像④】

親子のカルガモが歩いていたのは岡山市北区三野、旭川から土手をはさんで通る片側1車線の道路です。

(河西久男さん)
「道路を越えてこちらの川の方に【画像⑤】。川の方に行きたかったんだと思います」

【画像⑤】

親ガモ、そして子ガモのうち1羽は縁石を乗り越えることができたのですが、あとの4羽はどうしても乗り越えられない。そこで右往左往して鳴いていた。

離れ離れになった我が子を心配そうに見る親ガモです【画像⑥】。

【画像⑥】

「あっ危ない!」

(河西久男さん)
「車に注意を(促しました)。ここいますよという感じで」
「あちら【画像⑦】の向こうにスロープがあるんですけど、あそこまでなんとか誘導したら、行けるのかなと思って、こっちこっち」

【画像⑦】

放っておけない気持ちになり、4羽の子ガモを誘導することにした河西さんです。ピヨピヨ子ガモも何かを感じ取ったのでしょうか少しずつ進んでいきます【画像⑧】。ついに川の方へ出ることができました。

しかし、向かったのは親ガモのいない方向…

【画像⑧】

(河西久男さん)
「親があちらで子どもがこの茂みの中、絶対わからないなと思っていたが、びっくりしたのがみんな合流して水辺を泳いでいったんです」

ただ、河西さんは今も、自身の判断が正しかったのか自問しているといいいます。

(河西久男さん)
「果たして私自身がサポートしてよかったのか」

日本野鳥の会岡山県支部の丸山支部長によりますと、できるだけ静かに見守り、道路の横断が必要な所などがあれば車にカモの存在を知らせる、といった対応をするのがいいということです。

【画像⑨】

試練を乗り越え無事に再会を果たした親子ガモ。

(河西久男さん)
「『母は強し』ですね、お母さんも怖かったと思うし、子どもを守ろうとついてこいと先頭を行っていた。親との絆というのを感じましたよね」

以来、親子の姿は見ていないということですが、いつか恩返しがあるカモしれません。