緊迫化する中東情勢です。イランでは生放送中の国営のテレビ局にイスラエルによる攻撃があり、応酬が激化しています。

記者
「イランからのミサイルの被害を受けた場所で、いまも消防隊による放水活動が続けられています」

民間人の犠牲が増え続けている双方の攻撃。

イランでは、生放送中の国営のテレビ局が攻撃を受けました。この攻撃で放送は一時中断。

当時、建物の中にいたというリポーターは…

イラン国営テレビリポーター
「国営放送を攻撃すればどうにかなると思ったのか?(イスラエルは)もっとひどい目にあうよ!」

放送はその後再開され、スタジオにいたキャスターは無事でしたが、イランのタスニム通信は1人が死亡し、数人が負傷したと伝えています。

イラン外務省の報道官は「悪質な戦争犯罪だ」と非難。

一方、イスラエルのカッツ国防相は声明で、「イランのプロパガンダのための放送局だ」などと攻撃を正当化しています。

緊張が高まるなか、こんな報道が…

アメリカ ウォール・ストリート・ジャーナル
「イランが敵対行為の終結と核協議の再開を求めている」

アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルが伝えたもので、イランが仲介国を通じてイスラエルとアメリカにメッセージを送ったとしています。

アクシオスも、トランプ政権がイランと今週協議を行うことを提案していると伝えています。

一方、カナダで開かれているG7サミットでは「イランが決して核兵器を保有できないことについて、一貫して明確な立場をとってきた」などと明記した共同声明が採択されました。

G7として協調を示したように見えますが…

アメリカ トランプ大統領
「帰らなくてはいけない。重要なのだ」

トランプ大統領が2日目の日程への出席を取りやめ、急遽、帰国を決定。

中東情勢が理由だとしていて、アメリカメディアは国家安全保障会議に対し、直ちに会議を開けるよう準備を命じたと伝えています。

トランプ氏は、帰国を早めたことについてSNSで…

トランプ大統領(SNS)
「停戦とは何の関係もないことは確かだ。それよりもはるかに大きなことだ」

詳細は明かしていませんが、情勢悪化への懸念はくすぶったままです。