宮城県気仙沼市の浪板地区に伝わる伝統芸能の「浪板虎舞(なみいたとらまい)」が15日、大阪・関西万博に出演しました。

浪板虎舞は55年前の「大阪万博」にも出演していて、震災を乗り越え地域で受け継がれてきた力強い演舞を披露しました。

連日、多くの来場者で賑わう大阪・関西万博。
秋田の竿灯や仙台すずめ踊りなど、東北絆まつりのパレードが披露され万博を盛り上げました。

15日のステージには気仙沼市の浪板地区に伝わる「浪板虎舞(なみいたとらまい)」が出演しました。

浪板虎舞は漁の安全や大漁を祈願する伝統芸能で、2017年に宮城県の無形民俗文化財に指定されました。

打囃子に合わせて虎を先導する「虎バカシ」と虎が梯子を上り勇壮な舞いを披露しました。

ステージ上で後輩たちの演武を見守っているのは浪板虎舞保存会の顧問、小野寺優一さん(80)です。

浪板虎舞は1970年の大阪万博にも出演しましていて小野寺さんは当時「虎バカシ」を務めました。

あれから55年、再び国内外の人たちに地域の伝統芸能を披露しました。

観客
「前の万博も来ていたということで感慨深い。ずっと続いているというのが貴重。それをここで見られて感動した」


浪板虎舞の参加者
「ずっと続けてきた先輩の努力をひしひしと感じる。今後も続けていけたら、次の世代に残せたらと思う」

浪板虎舞保存会顧問・小野寺優一さん(80)
「55年ぶりに万博に来たということは感無量で無類の喜び」
 

震災を乗り越え、地域に受け継がれてきた浪板虎舞。

復興支援への感謝の思いも込めた勇壮な演舞に多くの人たちが魅了されていました。