「ロス暴動」以来 “60年ぶり”州兵派遣

抗議デモが起きた翌日、トランプ政権は、すぐさま州兵の派遣を発表。大統領権限で州兵を動員することは、「反乱」などの特殊な事態で認められていますが、現場の州知事が反対する中での動員は、実に“60年ぶり”です。
月曜には、さらに海兵隊の派遣も発表。これは60人以上が死亡した92年の「ロス暴動」以来のことです。

トランプ氏(10日)
「『反乱』があれば間違いなく反乱法を発動する。様子を見よう」
反乱法が発動されれば、海兵隊による逮捕なども可能になります。今回のデモも、一部は過激化し、警官隊との衝突も起きていましたが、平和裡に続いているデモも多いのです。カリフォルニア州のニューサム知事は、「そもそも強硬に抑え込む必要はなかった」と批判しています。

カリフォルニア州・ニューサム知事(10日)
「デモの状況は落ち着き、一部に集中していた。しかしそれはトランプ氏が望んだことではなかった。彼はエスカレーションを選び、より強力な手段をとった。公共の安全より演出を優先したのです」
異例の州兵派遣や軍の投入などによって、さらにデモ参加者の反発を煽ったという指摘。強権化するトランプ政権に対する抗議デモは、ロサンゼルスに端を発し、全米に広がっています。