絵画指導を全く受けていない 全部自分の感性だけで 伊波優姫菜さん
緻密な抽象画で独自の世界観が表現されているこちらの作品も、今回、台湾で展示されます。
描いているのは、日南市に住む伊波優姫菜さん(17歳)。
自閉症のため、人と話すことや字を書くことは苦手で、カメラの前でもじっと座っていた優姫菜さんですが、ひとたびペンをとると…
繊細さを持ちながらも力強いタッチで自らの感性を作品に表現していきます。
通常使用するのは普通のボールペン
(母・伊波美智子さん)
「絵画指導を全く受けていないんですよ。学校でも、絵画教室も言ったことないですし、全部自分の感性だけで描いています。作品が、全部、自分の世界観ですね、完全に。教えられて描けるような絵じゃないというか」
ここ数年は、コンクールで入賞することも増え、現在、開催中の九州高文祭沖縄大会にも出品しています。
(記者)「いっぱい賞をもらうようになってどう?」
(母)「うれしいよね」
同じく自閉症の妹、愛衣菜さん。
優姫菜さんと同様、絵を描くことが大好きな愛衣菜さんに姉の作品について聞いてみると・・・
(妹・伊波愛衣菜さん)
「怖い・・・きれいだけど、怖いみたいな」
台湾での展示について、母親の美智子さんは作家としての転機になればと期待を寄せています。
(母親・伊波美智子さん)
「すごくうれしくて。でも、本人はケロっとして全く興味なくて。本当にすごいきっかけで、この子が大きく成長するきっかけになるといいし、これをきっかけに、また世界にどんどんこの子の絵が認められていくことを願っています」
人生のすごく1つの豊かなキーポイントに
普段、個人での活動が多い県内の作家たち。
国外での展示会は新たな化学反応が生まれるきっかけになるかもしれません。
(ブルーバニーカンパニー・高峰由美社長)
「すごい刺激になって、より皆さんの作品が豊かに力強くなるというのは私は期待してます。人生のすごく1つの豊かなキーポイントになるんじゃないかな」
ほかにはない感性で生み出される障害者アートの世界。
これからますます注目が集まりそうです。
【参考】
今回、交流展では、日本、台湾、そして、韓国の作家たちが出展。
会場は台湾有数の観光名所、中正記念堂。
高峰社長によると、台湾のキュレーターが「宮崎は障害者アートの作品のレベルが高い」と話していたそう。
※MRTテレビ「Check!」6月13日(金)放送分から