障害のある作家のアート作品に注目します。
今年8月、台湾で開催される障害のある作家の作品を集めた交流展に宮崎県内の作家も参加することになりました。どんな作品が出展されるのでしょうか。
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描くのは大好きな動物たち 福田蒼音さん
カバにキリン、それに、動物たちの後姿が描かれた可愛らしいものも。
この作品を手掛けたのは宮崎市に住む福田蒼音(あおと)さん(18歳)です。
知的障害を伴う自閉スペクトラム症の蒼音さん。
子どものころから絵を描くことが大好きで、中学生のころから絵画教室に通い続けています。
今年の春、支援学校を卒業した蒼音さんは、現在、宮崎市内の福祉事業所で仕事をしながら、月2回、絵画教室で作品作りに取り組んでいます。
(福田蒼音さん)
「これは動物園の櫓の絵のバージョンで。前みたいな動物園にしようかなと個人的に思いました」
(絵画教室の先生・山崎晴子さん)
「来てくれた最初の頃から変わらず、自分の好きなものを描くということはぜんぜん変わっていなくて。次はどんなのを描くのかなというのを楽しみにしながら見てます」
蒼音さんが描くのは大好きな動物たち。
今回、出品する作品も自分でイメージした動物園を描きました。
(福田蒼音さん)
「動物園ではキリンの色とか、そういうのを決めて、図鑑で見ながら描いたりします」
蒼音さんの作品が、海外で展示されるのは、今回が初めてです。
(福田蒼音さん)
「すごくうれしいです。(台湾の)動物園に行こうと思います」
最初のファンを自負する母親の美智代さんは。
(母親・美智代さん)
「海外にいくなんてことをまったく思っていなかったので、こんなチャンスがもらえて、すごくありがたいな、本当にご縁に感謝だなと思っています」
作品が世の中に求められていて、求められてることをやっている
今回、台湾で作品を展示するにあたり橋渡し役となったのが、宮崎市のデザイン会社「ブルーバニーカンパニー」の高峰由美社長。
台湾の知的障害者の家族会と交流を続けてきた縁で、県内のアーティストたちの参加が実現し、8人の作品が出展されることになりました。
(ブルーバニーカンパニー 高峰由美社長)
「私は皆さんの作品の表現力がすごく好きなんですよね。だから、私が一生懸命応援してるというよりも、私は皆さんの作品が世の中に求められていて、何か私は、それに何か右往左往して、求められてることをやっているようなイメージですね。でも、本当に求められている感じじゃないかと思います」