福居アナ「これなんですけど・・・」
熊本博物館 学芸員 清水稔さん「はいはいはい。みんな知ってると思いますよ、昔話にもよく出てきますしね」

清水さん「見た目はちょっと変わってますけど、これはタヌキです」

福居アナ「タヌキ!?」

清水さんの見立ては「タヌキ」。しかし、私たちが想像するタヌキとは違います。

清水さん「想像の中で毛をむしってください」
福居アナ「タヌキの毛が抜けるとこうなる?」
清水さん「そうです」

清水さん「これは病気なんです。『疥癬(かいせん)』という皮膚病にかかっている。身体が痒くなって身体をボリボリ掻いてしまい、毛が抜けてこのようになってしまう」

正体は病気にかかってしまったタヌキでした。こうしたタヌキは衰弱していることも多く、思わず手を差し伸べたくなる人もいるかもしれませんが、清水さんは、「安易に触れないように」と話します。

清水さん「タヌキから『疥癬』をうつされるという可能性は低いと言われています。ただ可能性はゼロではないので、なるべく触らないよう心がけるべきだと思います」

この『疥癬』の原因はダニ。清水さんによりますと、もともとはイヌが感染しやすいもので、放置されたイヌの餌を食べにやってきたタヌキがそこで感染するケースが多いのだとか。

私たち人間の暮らし方や不注意がタヌキが病気になるリスクを作っているのかもしれません。清水さんは、

▼ペットの餌を放置しない
▼野生動物に餌をやらない
▼生ごみは適切に処理する

これらを心がけてほしいと話します。

お互いの幸せのため、野生動物と正しい距離をとって暮らしましょう。