横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」のえん罪事件をめぐり、東京都と国が上告を断念したことを受けて、警察庁の楠長官はきょう(12日)、「国民の信頼を損ねたことは極めて遺憾」などと述べました。

警察庁 楠芳伸 長官
「本事件における警視庁公安部の捜査によりまして、原告の方々をはじめとする当事者の方に多大なるご心労、ご負担をおかけし、警察に対する国民の信頼を損ねたことは極めて遺憾でありまして、警察庁としても、本件を重く受け止めております」

「大川原化工機」のえん罪事件をめぐり、東京都と国が上告を断念したことを受けて、警察庁の楠芳伸長官はきょう(12日)の会見でこのように述べたうえで、「警察の活動は国民の信頼の上に成り立っており、警察庁としては今後、警察の公安部門の捜査において二度とこのようなことのないようにする必要があると考えております」と示しました。

また、警察庁はきのう(11日)、全国の警察に対して緻密かつ適正な捜査の徹底を求める通達を出していて、楠長官は「警察庁として必要な監督を行うとともに、この種事案の捜査上の留意点や再発防止策を取りまとめ、緻密かつ適正な捜査について都道府県警察に対する指導を強化徹底していく」と話しました。