酒の名前になっている「一味神水」は団結を誓う儀式に由来する言葉です。去年は四合瓶で700本製造。この春、空鞘稲生神社の野菜市などで販売したところ、1ヶ月で売り切れたそうです。

試飲した人
「やわらかい味がします、すごく美味しいです」

3人の出会いはこの空鞘稲生神社の野菜市…お互い日本の伝統文化に関わっていることから一緒に酒を造ることになりました。

空鞘稲生神社・内田久紀禰宜
「日本の伝統産業・文化を継承というか、今までやって来たことというのを基盤に置いた上で、今までやったことがないことに挑戦ができるお酒かなと思います」

しかし「挑戦」だけではありません。田植えでは内田さんが祭主となり、神事が行われました。コメを作る安田さんが田んぼにクワを入れ、安田さんの妻が早乙女として苗を植えました。内田さんはこうした儀式などをSNSで発信することにしています。

空鞘稲生神社・内田久紀禰宜
「神社とおコメとお酒のつながり、皆さん知らない。どんな人が作ってるよとか、どういう工程を経て、このお酒ができたよって、皆さんにお伝えする醍醐味いうか、いい部分かなと思います」

去年は、夏にイネが「胴割れ」という高温障害を受け、収量が少なかったそうです。そのため、「今年の挑戦は、猛暑に打ち勝つコメを作ること」と意気込む安田さん。今年は、去年よりやや広い23アールの田んぼで「春陽」を栽培、四合瓶で去年の倍の1400本の「一味神水」を造る計画です。去年造った「一味神水」の販売価格は四合瓶で1980円。ことし造る酒の値段は今のところ未定ですが、販売は、来年春を予定しています。