高知市で5キロ2000円台の備蓄米の販売が始まりました。消費者からは一時的な安さだけではなく、米問題の根本的な解決を求める声もあがっています。

午前8時、傘をさしていても濡れるほどの雨が降る中、高知市の量販店サンシャインクラージュ店には、長蛇の列が。

(客)
「(Q.何時から並んでいる?)4時、こっちが3時」
「本当になくて困ってたから、どこも高いし」
「古くなっても構わないのでとりあえず安い米が欲しくて」

お目当ては先月政府が放出した備蓄米。サンシャインでは来週以降すべての店舗で備蓄米を販売する予定ですが、先行してこちらの店舗で300袋を販売しました。販売が告知されたのは、9日。それでも、朝早くから大勢の人が訪れました。

(高知市から)
「食べてみないとわからないから、とりあえず食べてみて、2000円ってないですから」
「孫のために(買いに来ました)」

(大豊町から)
「直売店とかもあるんですけど大豊のスーパーも高くなってきたんで、最近節約して麺類を中心に食べるようになってて、お米をやっぱり食べたいなと思って」

(リポート 尾﨑大晟)
「備蓄米の販売が始まりました。整理券を持った人たちがお米を受け取っていきます」

午前8時55分、開店時間を5分早めて店がオープンしました。店頭に並んだのは、2022年度産の備蓄米で価格は5キロ2160円。1家族1袋限定販売でしたが、山積みとなっていた米があっという間に減っていきました。

(客)
「買えました、よかったです」
「(Q.どうやって食べる?)とりあえずそのまま白米で食べたいと思います」
「値段的には前も2000円くらいだったと思うので、(備蓄米は)もうちょっと安くてもいいかなと個人的には思う」

一方、今回は先着順のため、間に合わなかった人も。

(記者)
「整理券、もう300枚終わって…」

(客)
「じゃあ撤収します。きょうが先行で他の店舗でまた出るって書いてたから待ってみようかなと」

病院に勤務するこちらの女性は、病院食用として”仕事で”備蓄米を買いに来ましたが、すでに売り切れていました。

「給食費が決められているので、ちょっとでも安く米を手に入れて、その分で他の食材が買えますもんね」
「残念ながら整理券すらとれなかった」

今後備蓄米は、高知県内の他の店でも流通が見込まれていますが、10日に話を聞いた消費者の多くが、一時的な安さだけではなく、米問題の根本的な解決を望んでいました。

(客)
「8人家族だからお米がずっと食べられなくて、(5kg)5000円やったから食べられなくって。パパも一生懸命働いても食べられなくて、毎日うどんばっかり食べよった。だからどうしてもきょうはこれを買わんと生きていけない。政府になんとか備蓄米だけじゃなくて流通米として普通に生活のできるお米事情をつくってもらいたい」

サンシャイン以外の店舗での取り扱いの予定です。まず、フジグラン高知です。12日の午前9時から2022年度産の備蓄米、5キロ・500袋を先着で販売します。値段は2138円。一家族あたり1袋の販売です。

サニーマートでは全店舗で10トンの入荷が決まっています。販売日については未定ということです。セブン-イレブンでは17日以降、市内の各店舗で販売開始予定で値段は2キロ775円です。