トランプ関税の打開策となるのでしょうか。トヨタの副社長が「アメリカの車をトヨタの国内販売網で売る可能性も“選択肢のひとつ”」などと述べました。

トヨタ自動車の中嶋副社長は、9日に公開された自社が運営するメディアの中で「アメリカの自動車メーカーが日本市場に車を持ち込む際、トヨタの販売ネットワークを使うことも選択肢のひとつだ」と述べました。

日米の関税交渉でアメリカ側は、日本でアメリカ車が売れないことを問題視していて、その対応策のひとつとして可能性に言及した形です。

中嶋氏は先月1日に行われたトヨタの豊田章男会長と石破総理との面会に同席し、その中で、日本国内で4000を超えるトヨタの販売網を使ってアメリカ車を販売する案が上がったということです。

また、中嶋副社長はアメリカで生産されたトヨタ車を日本に“逆輸入”する案についても、「決して否定するわけではなく、色々なことを考えたい」と話すなど、日米関税交渉をめぐって、メーカーとして協力する姿勢を示しました。

トヨタは1990年代に日米貿易摩擦が激しくなる中、アメリカのゼネラルモーターズと提携し、同社の「キャバリエ」をトヨタブランドで販売した実績もあります。

ただ、当時は販売が伸び悩み、4年程度で販売終了となりました。