そしてこの夏の天候の特徴として、もう一つ注意したい点が、梅雨明け後の大雨リスクです。気象庁による夏の天候予報のうち、8月の予想は、「気温は平年より高く雨量は平年並みかやや多め」となっています。この「雨量が多い」という意味は2つのパターンがあります。
①天候不順で雨の日が多く結果、雨量が多い。
②基本は晴れだが、ある条件で短期間で大雨になり、雨量が多い。
この夏は、②のパターンのおそれがあります。

この夏は、太平洋高気圧が強く、偏西風が蛇行して北側に位置し、東南アジアで対流活動活発になる見込みです。その結果、西日本付近へ南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなります。8月は、例年通り晴れて暑い日が多いとは思いますが、上空に寒気が入ったり、気圧の谷が入ったりするなど、条件が重なると一時的に大雨になるリスクがあります。

過去、8月にも大規模な大雨災害が起こることありました。2021年はお盆の頃に大雨が降り、各地で土砂災害や河川の氾濫が相次ぎました。そして2014年、77人が犠牲となった広島土砂災害も、発生したのは8月20日。梅雨明け後の夏の時期でした。
身の回りの大雨への対策をあらためて確認してください。