なでしこリーグ2部ディオッサ出雲FCに所属していたブラジル人の元選手2人が、監督のハラスメント行為があったと告発した問題。

日本サッカー協会は、認定できる証拠がないなどとして懲罰を科さない決定をしましたが、これを受け、元選手2人は、クラブを運営する法人と監督を相手に損害賠償を求める訴えを起こしました。

元ディオッサ出雲FC選手 スペナザット・ラウラさん
「外国人であろうが関係なく、日本でも、外国人に対して法律が適正に適用されますように」

訴えを起こしたのは、ディオッサ出雲FCに所属していたともにブラジル人選手、スペナザット・ラウラさんとタイス・フェヘさんの2人です。

2人の元選手は、ディオッサ出雲FCの堺陽二監督から性的な意味のポルトガル語を発せられるなどして、試合や練習に参加出来なくなったとし、去年11月、リーグに告発文を提出。

これに対し、日本サッカー協会は、ポルトガル語の本当の意味を知らなかったという監督の主張や試合の録音などを元に、懲罰を科さないと決定を下しています。

元選手らの代理人弁護士 藤塚雄大 弁護士
「これは日本のサッカー界がこれでいいのかということを問う訴訟になっていく」

元選手2人は、日本サッカー協会の「処分なし」とした認定は不服であるが上訴する仕組みがないため、司法の判断に委ねると、9日、松江地方裁判所出雲支部へ340万円の損害賠償を求め、提訴しました。

クラブ側、監督側は、ともに、「訴状を受け取っていないので、コメントできない」としています。