10月発売された青森県産米の新品種「はれわたり」。すでに召し上がった方もいらっしゃると思います。これまでの県産米とは一味違うもっちりとした「粘り」や強い「甘み」を最大限に味わう究極の炊き方を県産米を知り尽くした県職員に伝授してもらいました!

2009年に開発が始まって13年が経過した今年、青森県内先行販売という形でついにデビューした県産米の新品種「はれわたり」。販売初日には、青森市内のスーパーには、買い求める人たちで長蛇の列ができ、青空をはばたく白いシギがデザインされたパッケージのごとく飛ぶようにして売れていきました。


※購入した人は
「“青天の霹靂”と食べ比べしたいと思います」
「(購入したのは)3袋です。子どもたちに送ってあげようと思って」

これまでの県産米にないもっちりとした「粘り」と強い「甘み」を持った「はれわたり」。どうすれば最高においしく食べられるのか。


この疑問を解決しようと訪ねたのは、県農産園芸課の職員・小野泰一(おの・たいいち)さん、県産米の魅力を発信するため、それぞれの品種に合った炊き方を追及しています。では、さっそくポイントを解説してもらいましょう。

おいしい炊き方を求め青森県庁へ


小野さんたちが仕事でコメを炊くときには、計量カップできっちりと量っているんだそうです。そして「コメを研ぐ」行程に移ると…


※青森県農産園芸課 小野泰一さん
「研ぐというよりは洗うという表現。強く洗うとコメが割れて表面が傷ついたりしておいしくなくなる」


ポイントはやさしくかきまぜること。そして、コメはすぐに水を吸収するため水を取り替えるのは素早く、2回程で良く、これはどの品種にも共通する基本となっています。では、「はれわたり」をおいしく炊くためのポイントは?


※県農産園芸課 小野泰一さん
「やわらかくて粘りが強いという特徴がありますので、水加減が難しいところがある」


炊飯器に入れる「水の量」だったのです。


※県農産園芸課 小野泰一さん
「(炊飯器の)目盛りよりも下の所に水を合わせる。目盛りに少し触れるか触れないかといった水加減でいいと思います」


目盛りまで水を入れたら炊飯器にセット。最近の炊飯器は、炊飯時間に「吸水工程」が含まれています。炊き上がったら、余分な水気をとばすためにコメを切るようにして軽く混ぜます。究極の炊き方で出来上がった「はれわたり」は、ツヤツヤでふっくらしています。


※高山基彦キャスター「いただきます。おいしい。甘みが強いですね。いろんなおかずとかいろんなな食べ方ができるおコメですね」


もっちもちの食感と甘みでおかずがなくても箸が止まらないおいしさでした。


※県農産園芸課 小野泰一さん
「ベストな炊き方で炊いてもらって“はれわたり”のおいしさが県民の皆さまに広がってもらえればいいなと思います」


今年はまだ収穫量が少ないため、販売は2キロ入りのみで、取り扱っている青森県内の約700店舗の中には、最初の納品分が完売した所もあります。青森県は、県内で流通するコメの約3割を占める県外産にとってかわるような主力品種に育てる方針です。