ロシアに駐在する武藤大使がロシア外務次官と会談し、二国間の諸課題の解決の必要性や文化・人的交流の重要性について議論しました。

在ロシア日本大使館によりますと、武藤大使は4日、ロシア外務省で日本などを担当するルデンコ外務次官と会談しました。

会談は日本側の要請で行われたとし、ウクライナ情勢も踏まえたうえで、隣国としての関係を適切に維持していく観点から、二国間の諸課題の解決の必要性や文化・人的交流の重要性について議論したとしています。

会談では、北方領土での墓参再開についても改めて要請したものとみられます。

会談について、ロシア外務省は声明で、「日本が西側とともにとっている敵対的な対ロ政策を拒否しない限り、対話再開の道はない」としています。

一方、ロシア外務省は4日、北海道・知床岬沖で先月下旬に海上保安庁の巡視艇が航行警報を出さずに射撃訓練を行ったことをめぐり、「国境近くで行われた無責任な行為は明白な国際法違反であり、民間船舶の航行やロシア国民の生命に危険を及ぼすもので、容認できない」と日本大使館に抗議したと発表しました。