小泉大臣が打ち出した「2000円の備蓄米」が首都圏などのスーパーに登場。話題をさらう一方で、今も多くの店でコメの値段が「5kg・5000円」を超えるなど高値が続いています。しかし、こうした事態を広島県内のコメの生産者も黙って見ているわけではありません。
神杉農産 戸田博敬社長
「価格だけが先走り。生産者としては苦々しい」
藤本農園 藤本聡社長
「消費者を苦しめるような状態になってしまった。これが適切な価格だというのをお互い提示して」
農家が考える適正価格とはいくらなのか?
適正価格については、コメの価格が上がり始めた当初、これまで安すぎたコメが問題になりましたが、その後歯止めがかからない価格高騰が問題になっています。今回、三次市と庄原市の3軒のコメ農家に聞いたところ、店頭価格で「5kg・3000円~3500円」という答えが返ってきました。
庄原市東城町の藤本農園で開かれた、消費者との田植え交流会です。
この農園では「アイガモ農法」によるコメづくりを旗印に、37年前からコメの産地直送に取り組んでいます。この日も広島や大阪から、およそ200人の消費者が集まりました。

藤本聡社長
「コメがない、高い。こんな時代が来るなんて本当思わなかった。ずっと買い支えて下さったみなさんに本当に感謝しかない」
コメの販売価格は、主力の減農薬・特別栽培米の場合、5kgおよそ3500円。相場に比べてずいぶん安いですが、それでも価格高騰の前に比べ1000円近く値上げしたそうです。
藤本聡社長
「いろんな価格が上がってるので、実際に上げなかったら赤字だったんです。ようやく黒字になる金額を提示させて頂いたという感じです」